ゴッド・ファーザー&サン (GODFATHERS
AND SONS 100分) チェス・レーベルと『エレクトリック・マッド』
■監督:マーク・レヴィン
出演:ハウリン・ウルフ/マディ・ウォーターズ/ココ・テイラー/サム・レイ/マジック・スリム
/チャックD/コモンほか ■シカゴ・ブルースの名門レーベル「チェス・レコード」。ポーランド系移民のレナードとフィルのチェス兄弟が1948年に設立したこのレーベルはマディ・ウォーターズ、ハウリン・ウルフ、リトル・ウォルター、バディ・ガイなどの活躍で50年代に一時代を築き上げるが、ロック・オーディエンスに向けて作ったアルバムが1968年、マディの「エレクトリック・マッド」だった。ヒッピー・ムーヴメントを意識したサイケ・ロック色の強いサウンドは当時賛否両論を呼んだが、今日ではその実験性・先進性ゆえに再評価されている。
ソウル・オブ・マン (THE
SOUL
OF A MAN 104分) ブルースの魂を見つける旅に出る。
■監督:ヴィム・ヴェンダース
出演:スキップ・ジェイムス/J.B.ルノアー/ベック/イーグル・アイ・チェリー/ルー・リード/ジョン・スペンサー・ブルース・エクスプロージョンほか ■『パリ、テキサス』『ベルリン天使の詩』などで成功を収め、現代の映画界を代表する映像作家として高く評価されているヴィム・ヴェンダース。1999年の『ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ』でキューバ音楽の魅力をあますところなく描ききった彼が5年の月日を経て、音楽の根源であるブルースにたどり着いたのが『ソウル・オブ・マン』だ。ボイジャーが宇宙に運んだ曲を生み出したブラインド・ウィリー・ジョンソン、クリーム時代にエリック・クラプトンがカヴァーしてヒットを飛ばしたスキップ・ジェイムス、シマウマ柄のジャケットを着てハイトーンの歌声を響かせるJ.B.ルノアーという時代も場所も異なる三人のブルースマンに焦点をあて、宇宙にまで飛び出していく大胆なアプローチは、まさに独壇場。伝説のブルースマンを題材に得て、ヴェンダース自身の“ミュージカル・ジャーニー”はついに完成をみた。
・・・・・上映終了
デビルズ・ファイヤー (WARMING BY
THE DEVIL’S FIRE 93分) 女と悪魔とブルース。少年はブルースを生きた。
■監督:チャールズ・バーネット
出演:サン・ハウス、メイミー・スミス、アイダ・コックス、シスター・ロゼッタ・サープ、ミシシッピー・ジョン・ハート、ビッグ・ビル、ブルーンジーほか ■ミシシッピーで少年時代を過ごし、身をもってブルースを体験してきたチャールズ・バーネット監督の思い出をドラマ化。第三者の視点からではなく、実際にブルースを生きてきた少年の日々を生き生きと描写する貴重なドキュメントだ。ブルースと女を愛してやまない不良じみた叔父さんとブルースを悪魔の音楽だと信じる祖母に挟まれたチャールズ少年の成長物語はそれ自体がひとつのブルースの旅路であり、サン・ハウス、ミシシッピー・ジョン・ハート、ビッグ・ビル・ブルーンジーらの貴重なライヴ映像も堪能できる、伝説へのタイム・トリップだ。
・・・・・上映終了
ロード・トゥ・メンフィス (THE
ROAD TO MEMPHIS 92分) 聖地メンフィスに捧げる、B.B.キングのブルース
■監督:リチャード・ピアース
出演:B.B.キング、ボビー・ラッシュ、ロスコー・ゴードン、アイク・ターナーほか ■ブルースの聖地として知られるメンフィスのビール・ストリートから巣立っていったブルースマンの足跡を追う。“ブルースの王様”B.B.キングやボビー・ラッシュ、アイク・ターナー、ルーファス・トーマス、リトル・ミルトンなどの熱すぎるステージを堪能できるのはもちろん、ホテルのプライベート空間やツアーバス内にまで踏み込んでいき、彼らの音楽観・ブルース観に迫っていくという、何度見ても飽きないコッテリした濃厚ドキュメントだ。こんなに楽しい聖地巡礼があっていいのだろうか?
・・・・・上映終了
フィール・ライク・ゴーイング・ホーム (FEEL
LIKE GOING HOME 82分) ブルースの起源、西アフリカへの旅
■監督:マーティン・スコセッシ
出演:アリ・ファルカ・トゥーレ、サリフ・ケイタ、アビブ・コワテ、タジ・マハール、コリー・ハリス、オサ・ターナーほか ■ブルースの源流を求めて、マーティン・スコセッシがミシシッピ・デルタからアフリカ大陸のマリまで飛んでいく。現役ブルースマン、コリー・ハリスがガイド役として安酒場や綿花畑、ニジェール河畔までを歩き、タジ・マハールやケヴ・モ、サリフ・ケイタらとジャムを繰り広げる。マディ・ウォーターズ、サン・ハウス、ジョン・リー・フッカーらブルース界の巨人の貴重なライヴ・パフォーマンスも見ることが出来るこの作品は、ブルースを知る入門編として最適であり、またブルースを極めたマニアがいつか戻ってくる故郷でもあるのだ。